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サイズアップ&ジューシーさで「肉を食べている」感がさらに増した大豆ベースの代替肉「NEXTカルビ2.0」

2021年10月18日 発表

NEXTカルビ2.0

 代替肉を手がけるネクストミーツは、10月18日より新製品「NEXTカルビ2.0」の販売を開始した。価格は80gのパックが5袋で1950円。先行して同社のオンラインストアで販売が開始され、その後、ほかの小売店や飲食店でも販売される予定。

「NEXTカルビ2.0」はその名のとおり、牛カルビを模した代替肉製品で、従来製品の「NEXTカルビ1.1」から食感や見た目を改善した製品となる。

 主な改善点としては、タンパク質の含有量を増やしつつ、製造時の熱や水蒸気、圧力を調整することで、噛み応えが増し、肉に近づけた。また、タンパク質で素材の結着力が強化されることで、1切れのサイズがかなり大きくなった。味付けも変更されている。

従来製品のNEXTカルビ1.1。1切れのサイズが大きくできず、見た目がややカルビっぽくなかった

 原材料は引き続き大豆加工品(国内製造、遺伝子組み換えではない)がメインで、含有量が増えたというタンパク質も、大豆から分離したものとなる。100gあたりの栄養成分としては、カロリー286kcal、タンパク質39.4g、脂質4.0g、炭水化物28.2g、食塩相当量1.6gとなる。

 NEXTカルビ1.1ではカロリー266kcal、タンパク質33.0g、脂質2.9g、炭水化物32.6g、食塩相当量3.0gだったので、カロリーと脂質が増えたものの、タンパク質は増え、炭水化物と食塩相当量は減っている。なお、本物の牛カルビ肉に比べると、100gあたりのタンパク質は2倍以上、脂質は10分の1程度となる。

 同製品の発表会はメディア向けの先行試食会として開催され、筆者もNEXTカルビ1.1および同2.0を試食する機会を得られたので、味などをレポートしたい。

左がNEXTカルビ1.1、右がNEXTカルビ2.0。1.1は調理からやや時間が経過していたが、普通にお肉だった

 そもそもだが、従来製品のNEXTカルビ1.1も、大豆ベースの代替肉としては完成度が高い。ちゃんとしたタレで味付けをし、焼き目をつければ、「あ、こういう肉なんだ」という感想で、言われなければ代替肉とは思えない。もともと大豆は味が強い食材ではないが、NEXTカルビ1.1を食べても、大豆の味は全く感じられない。

 NEXTカルビ2.0はというと、さらに完成度が高まっていて、食感もよりジューシーに感じられた。1.1に比べると1切れのサイズが大きくなっているので、一口で頬張るのではなく、噛み切っていく形になるが、それもまた「肉を食べている」という感覚を増している。この噛み切るときの歯応えも不自然さはなく、むしろ筋や脂身の多い安い肉よりよいと感じられた。

噛み切ってみると、断面は本物の肉とは違う感じもするが、そのおかげか歯応えがあって肉っぽさを感じる

 調理から時間が経ったり、水分を吸っていたりすると、代替肉っぽい食感が分からなくもない。しかし代替肉っぽい食感も決してわるいわけでもなく、好みの問題でもあるが、少なくとも調理から時間が経って硬くなった本物の肉のような不快感はない。

 NEXTカルビシリーズは本物の肉に比べると脂質が少ないが、タンパク質も脂質も植物性なので、たくさん食べても胃にもたれにくいという特性もある。焼くときの油の量や種類に気を使えば、脂身が苦手になりつつある筆者のようなオッサンでも、思う存分、食べられそうだ。

揚げたNEXTカルビ2.0にご飯を乗せたアレンジ料理。代替肉とか関係なく、普通のおつまみとして楽しめる

 試食サンプルとしては、焼いたものだけでなく、揚げたNEXTカルビ2.0も用意された。水分が飛んでいて、本当にカリカリなのだが、カリカリに焼いた肉のようでもあり、スナック菓子のようでもあり、独特の食感が楽しめた。本物の肉よりも揚げ物に向いているようにも感じられた。

 個人的な感想としては、濃い味付けをせず、肉自体の味を楽しむタイプの高級肉には、代替肉はなかなか敵わないと思う。しかし、筋や脂身の多い安い肉よりは食べやすく、美味しいと感じられる。それでいて本物の肉に比べると大幅に脂質が少なく、逆にタンパク質が2倍程度含まれるなど栄養面でも優れ、ダイエットや筋トレをしている人に向いている。

 なお、NEXTカルビ2.0の発売後も、NEXTカルビ1.1は引き続き製造され、併売される。2.0と1.1の製造比率は、今後のニーズに応じて調整されていく予定とのことだ。

ネクストミーツの佐々木氏(左)と白井氏(右)

 発表会ではネクストミーツ 取締役会長の白井良氏と代表取締役の佐々木英之氏が登壇し、製品の紹介や同社の今後の展望について説明した。

 同社は2020年6月に設立されたばかりの日本のスタートアップ企業だ(製品開発自体はそれ以前から行なわれていた)。市場で代替肉というとミンチ肉が多いなか、同社は焼肉にも使えるようなスライス肉を提供しているのが特徴で、すでにアメリカ、シンガポール、ベトナム、台湾などに展開している。

調理実演をするネクストミーツの佐々木氏。1切れが大きいこともあり、「ジューッ」という焼く音がしっかりと聞こえてきたが、こうした音にもこだわっているという

 佐々木氏は「代替肉を食べられる接点を増やす」と述べ、同社の取り組みを説明する。代替肉は牛肉などに比べると、温室効果ガスの排出が少ないなど環境負荷が軽いとされる。しかし代替肉が美味しく、安くて入手しやすくないと、牛肉の代わりに代替肉を選んでもらえず、十分な温室効果ガスの削減にはつながらない。そこで同社は、「代替肉を本物の肉より美味しく、安くすることで、皆さんに食べてもらう」ということを目指してるという。

同社の今後の展望

 その一環として、研究開発を継続し、今回のような商品のアップデートしていく。代替肉というと日本では「大豆ミート」という呼称も定着しているが、同社では大豆に限らず、さまざまな原料を追求する。さらに製品ラインナップも、NEXTポークやNEXTミルクなどといった代替牛肉以外のところもカバーし、日本各地のご当地グルメとのコラボなどの企画も展開する。

 また、現在のところ製品製造は協力会社に委託している形だが、同社の自社工場「NEXT Factory」も2022年夏稼働予定で新潟県長岡市に建設を進めている。こちらが完成すると、生産量が倍以上に増大し、コストも下がることが見込まれる。また、NEXT Factory」では製品開発も行なわれ、工場自体が環境に配慮した設備を備えているという。