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キリン、「氷結」のフードロス削減プロジェクトを拡大

オイシックスと食べチョクが参画

2025年4月23日
(左から)オイシックス・ラ・大地 執行役員 Oisix商品本部 責任者の冨士聡子氏、同 執行役員 経営企画本部 グリーン戦略室 責任者の東海林園子氏、キリンビール マーケティング部 氷結 アシスタントブランドマネージャーの山岡加菜氏、同 代表取締役社長の堀口英樹氏、ビビッドガーデン 代表取締役社長の秋元里奈氏、同 執行役員 新規事業開発責任者の松浦悠介氏

 キリンビールは4月23日、フードロス削減につながる取り組み「氷結 mottainai プロジェクト」を企業横断の「モッタイナイ!を、おいしい!に。プロジェクト」に拡大すると発表した。

 同社では、「キリン 氷結」ブランドにおいて、おいしさについては遜色がないのに規格外という理由で廃棄される果実に着目。2024年5月に「氷結 mottainai プロジェクト」を立ち上げ、横浜特産浜なしを使用した「キリン 氷結 mottainai 浜なし」、高知県産ぽんかんを使用した「キリン 氷結 mottainai ぽんかん」といった商品を発売してきた。

2024年には「キリン 氷結 mottainai 浜なし」と「キリン 氷結 mottainai ぽんかん」を商品化

 代表取締役社長の堀口英樹氏は、一連の取り組みでは、約3.4万個、12トンの浜なし、約31万個、43トンのぽんかんを廃棄から救うとともに、1本あたり1円を果実農家支援に役立て、「おいしく飲んでいただくことで、お客さまと一緒に社会課題を解決する取り組み」として機能し、行政から表彰を受けるなど、対外的にも高い評価が得られたと振り返る。

「氷結 mottainai プロジェクト」の実績

 同氏は「価値を創造することでフードロスが発生しない世の中を作っていくためには、企業の垣根を越えて取り組んでいく必要がある」として、オイシックス・ラ・大地と産直通販サイトの「食べチョク」を運営するビビッドガーデンと協働していくことを発表した。

オイシックス・ラ・大地と食べチョク(ビビッドガーデン)と協働していく

 キリンビール単体のプロジェクトでは2027年時点で年間150トンの廃棄果実削減を目標に掲げていたが、新たにプロジェクトに参画する2社のネットワークを活用することで、年間250トンまで目標値を上方修正。消費者・生産者ともに関係人口を増やしていく。

「モッタイナイ!を、おいしい!に。プロジェクト」の全体イメージ

 マーケティング部 氷結 アシスタントブランドマネージャーの山岡加菜氏によれば、「2社に見つけていただいた果実を使った商品を年内に発売する」予定。また、ビビッドガーデンでは、4月24日~25日にかけて新宿ミライナタワー(ニュウマン新宿 2F エントランス前)で規格外食材の試食・販売を行なうマルシェを開催。オイシックス・ラ・大地も、協業で見つけた果実を活用したミールキットを年内に発売するとしている。