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セブンカフェ、アイス・ホットそれぞれに3つの味わいから選べる新機能

2022年7月4日~

 セブン-イレブン・ジャパンは7月4日、「セブンカフェ」のカフェマシンをアップデートし、3つの味わいから選べる機能を利用できるようにした。

 新機能は、アイスコーヒー、ホットコーヒーそれぞれで、「軽め(LIGHT)」「ふつう(NORMAL)」「濃いめ(STRONG)」の3つの味わいの中から好みのものを選べるようにするというもの。

 これにあわせて豆のブレンドや焙煎の方法も変更。ブレンドについては、グアテマラ、タンザニア、コロンビア、ブラジルの4か国のコーヒー豆を使用しているが、より香りを楽しめるようにブレンド比率を調整。ホットではタンザニア豆の比率を上げて華やかな香りを引き出している一方、アイスではグアテマラ豆の比率を上げ、甘く芳醇な香りを引き出している。

 焙煎についても、トリプル(3段階)焙煎からクワトロ(4段階)焙煎に変更。中煎り、中深煎り、深煎り、極深煎りの4種の異なる焙煎豆を使用することで、奥行きのある味わいを狙った。

 価格は、ホットコーヒーのRが102円、Lが167円、アイスコーヒーのRが102円、Lが195円(いずれも税別)。

ホットとアイス、それぞれ「軽め」「ふつう」「濃いめ」の3つから選択できる

 商品本部 デイリー部 FF・冷凍食品 シニアマーチャンダイザーの園田康清氏によれば、使用する豆の量を増減させているわけではなく、「同じ量の豆を使いながら、抽出方法を調整することで、軽めでは香りを重視、濃いめではコクを重視するように工夫している」という。

 同社では、1975年にデキャンタストーブ式でコーヒーの提供をスタート。できたてはおいしいが、すぐに劣化が始まるという課題があった。その後、1994年にカートリッジ式に変更するも、豆が挽きたてでないため、香りに弱点があったという。2001年にはエスプレッソ式にもチャレンジしたが、日本人にとって飲み慣れた味ではないということで、定着には至らなかった。

 そして、2012年に現在のセブンカフェの原点となるペーパードリップ式を導入。専用マシンを開発することで、コンビニコーヒーの礎を築き、年間7億4000万杯を販売するまでに成長。園田氏は、缶コーヒーの販売実績と比較しながら、「日本で一番売れているコーヒー」がセブンカフェとなっていると指摘。さらなる市場拡大を目指し、今回のアップデートを実施することにしたと語る。

商品本部 デイリー部 FF・冷凍食品 シニアマーチャンダイザーの園田康清氏(右)

 コーヒーマシン自体は、2019年に導入された2代目が引き続き使用されており、ソフトウェアを更新することで今回のアップデートを実現している。同マシンには、カップの自動認識機能や豆を追加補充できるキャニスター機能なども搭載されているが、抽出方法を細かくチューニングできることが最大の特徴だとされている。

 園田氏は、「一般的なマシンは、注ぐ、蒸らす、抽出という流れでコーヒーを作っているが、セブンカフェのマシンでは、まるでバリスタが手淹れするように、小分けに注いだり、じっくり注いだり、1ml単位、0.1秒単位で微調整できるようになっている」とその特徴を説明する。

 同社の調査によれば、セブンカフェの利用者のうち5人に1人は1日に2杯以上セブンカフェを購入するというデータもあり、時間帯や好みにあわせて味わいを選べるようにすることで、満足度の向上につなげたいという。

 原材料価格や物流コストの上昇などの影響を受け、7月4日から税別価格で約10~20%の値上げが実施されているセブンカフェだが、園田氏は「新機能自体は新マシンを導入したときから数年にわたって検討してきた。タイミングが重なったのはたまたま」だとしながらも、今回のように、おいしさを追求するとともに、選べる自由を提供することで、次のステップに進みたいとしている。