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牛乳不要、水やお湯で作れる「ネスレ ミロ ミルク in スティック」登場

2023年9月1日 発売

ネスレ ミロ ミルク in スティック

 ネスレ日本は、水やお湯を注いで混ぜるだけで作れる「ネスレ ミロ ミルク in スティック」を9月1日に発売する。価格は4本入りで300円。

 鉄やカルシウム、ビタミンDといった栄養成分を含んだ「ネスレ ミロ」だが、従来の商品は牛乳を注いで作ることが想定されていた。今回の商品は、スティック1本につき150mlの水またはお湯を注いで混ぜるだけで、ミロのおいしさが楽しめるようになっている。

 飲料事業本部 液体飲料 ホワイトカップ&ミロ ビジネス部 ブランドマネジャーの中濱航太氏は、8月29日に開催された説明会で、ミロのこれまでの歩みを紹介。1934年にオーストラリアで、子どもの成長をサポートする飲料として誕生したこともあり、そのロゴはオーストラリア大陸の形をしている。

 日本では1973年に製造・販売が開始され、1986年からはスポーツのイラストがラベルに描かれ、そのスタイルが現在まで続いている。2020年以降、女性に不足しがちな鉄分を補えるという側面が改めて評価され、子どもだけでなく大人の飲用が拡大。こうした状況を受け、2021年には甘さを抑えた「ネスレ ミロ オトナの甘さ」が発売されている。

日本で発売された当時のパッケージ(左)

 同社が2023年3月にSNS上で実施したキャンペーンでは、「#ミロの味ってどんな味?」というテーマで、なかなか表現しづらいミロの味を言語化することにチャレンジ。その中で多かったのは「童心にかえる味」や「こっそりスプーンでそのまま食べた背徳の味」など、子どもの頃の思い出に結びついた表現で、栄養面での機能性よりもエモーショナルな面もミロの価値だと気づいたという。

 同社では、ミロのオリジナルフレーバーをスティックタイプにした商品も販売しており、新規購入者のミロの第一歩となっている反面、牛乳が必要になるところに煩わしさを感じているという声もあり、こうした課題を解決するものとして今回の商品が販売されることになった。

 中濱氏によれば、ターゲットになるのは30~40代の女性を中心とした手軽においしく栄養補給できる製品を求めている人や、ミロを飲みたいが牛乳を用意するのが面倒という人。

飲料事業本部 液体飲料 ホワイトカップ&ミロ ビジネス部 ブランドマネジャーの中濱航太氏

 類似のココアパウダーなどの商品と比べると、冷たい水でさっと溶けるのが特長とのこと。牛乳を使わずにミロの味を再現するため、原料の配合バランスを細かく調整。従来のミロは牛乳でよく溶けるように設計されていたこともあり、配合のバランスを変えたことで水に溶けにくくなり、これを解決するために製造工程の見直しも行なった。結果的にレシピ開発には1年半以上の歳月を費やしたという。

 ちなみに、海外では「3in1」の名称で水に溶かして飲むミロが販売されているが、今回の商品は日本で販売しているミロのオリジナルフレーバーをベースに、日本人の味覚にあわせて調整が行われているとのこと。

 牛乳不要で水だけでさっと飲めることから、オフィスでの飲用やアウトドアでの飲用など、これまでに無かったような場面での活躍も期待されている。

 説明会では、従来品との飲み比べもできた。新商品は牛乳を使用していないこともあり、癖がなく、さっぱりとして飲みやすくなった印象だ。その反面、牛乳ならではのコクはあまり感じられず、その点は評価が分かれるかもしれない。

 なお、牛乳に溶かすタイプの「ネスレ ミロ オリジナル スティック」については、今回の商品に切り替わる形で終売となる。