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キリン「氷結 mottainai キウイのたまご」セブン-イレブン/イトーヨーカドーなどで限定発売。フードロス削減への思い

2025年9月24日 発売
キリンビール株式会社 マーケティング部 氷結ブランドマネージャー 加藤麻里子氏(左)と株式会社セブン-イレブン・ジャパン 商品本部 飲料・酒・加工食品部 シニアマーチャンダイザー 上條智氏(右)

 キリンビールはセブン-イレブン・ジャパンと協働し、「キリン 氷結 mottainai キウイのたまご」を9月24日に全国のセブン-イレブン・イトーヨーカドー・ヨーク・ヨークベニマルなどで発売する。アルコール分は4%で、350mL缶と500mL缶を用意する。

 17日に開催された発表会では、キリンビール マーケティング部 氷結ブランドマネージャーの加藤麻里子氏、セブン-イレブン・ジャパン 商品本部 飲料・酒・加工食品部 シニアマーチャンダイザーの上條智氏らが登壇。両社の協働に至った背景を説明した。

キリン 氷結 mottainai キウイのたまご

「氷結 mottainai」シリーズは、味に問題はないが規格外・基準外のために廃棄されてしまう「モッタイナイ果実」を使用したチューハイ。商品の売り上げ1本につき1円を果実農家の支援に活用し、果実のフードロス削減と農家の抱える課題解決を目指す。

 加藤氏は、同シリーズ商品の展開で農家への継続的な支援が実現できたことや、若年層を中心に「氷結」ブランド全体の支持が拡大したことを説明。今回発売する商品に使用した「キウイのたまご」のモッタイナイ果実は、今年4月に立ち上げた「モッタイナイ!を、おいしい!に。プロジェクト」に参加したセブン-イレブン・ジャパンの紹介で出会ったもので、実際に香川の果実農家を訪れて生産のこだわりを学んだという。

 上條氏は「平均糖度16度以上はキウイでは考えられない」と、キウイのたまごの品質・サイズの基準を取り上げ、よい原材料だからこそロスが出てしまうことに直面したと振り返る。食品ロスの現状を多くの人に知ってもらう必要があるとしたうえで、同商品について「実際にこのキウイを食べさせていただいたときの感動、みずみずしさ、そして甘さ、それをですね、存分に味わっていただけると思います」と語った。

 発表会ではさらに、両社の担当者や生産農家であるキウイバードコーポレーション 代表 島田満沖氏を交え、キウイのたまごの紹介などが行なわれた。キウイのたまごは、指で割ってブドウのように吸って食べられる一口サイズのキウイで、酸味を抑え和三盆のような甘さが楽しめる。

 島田氏は、キウイのたまごの廃棄量は年々増えていると話す。形の問題や表面の傷のほか、果実が軟化して規格外品になるものが多く、今年は生産した約40トンのうち約10トンの廃棄を見込んでいる。

キウイバードコーポレーション 代表 島田満沖氏

 完成した同商品について、キリンビールの担当者は「まずは香りを楽しんでほしい」とアドバイス。試飲した島田氏は「うまいです」「キウイの甘さとジューシーさがしっかり活かされている」と笑顔で語った。

 キリンビールは、同商品の販売によってキウイのたまご約16万個分にあたる約5.7トンのフードロス削減のほか、「モッタイナイ!を、おいしい!に。プロジェクト」全体では2027年までに年間約250トンの削減を目指している。