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「セブンカフェ水素焙煎コーヒー」10月28日発売

編集部：湯野康隆

2025年10月24日 11:30

2025年10月28日発売

「セブンカフェ水素焙煎コーヒー」が10月28日に登場

　セブン-イレブン・ジャパンは、UCC上島珈琲と共同開発した「セブンカフェ水素焙煎コーヒー」を10月28日に発売する。

　UCC上島珈琲では2025年4月に水素焙煎コーヒーを世界で初めて量産化。水素焙煎では低い温度帯でも安定的に火力の調整が可能となるため、弱火も使ってじっくりと焙煎することで、雑味が少なく、澄んでいながらも飲みごたえのある味と、フルーティーでまろやかな酸味が楽しめるという。

　価格は149円（税別）。両社では、レギュラーのセブンカフェとは異なる味わいで、コーヒーの苦みが苦手な人でも楽しめるほか、焙煎時に化石燃料を使用しないため、CO2排出量の削減にも繋がるとアピールしている。

　発売に先立ち、24日には都内で発表会が開催され、セブン-イレブン・ジャパン代表取締役社長の阿久津知洋氏、UCC上島珈琲代表取締役社長の芝谷博司氏らが登壇した。

（左から）UCCコーヒーアカデミー東京校専任講師の土井克朗氏、UCC上島珈琲代表取締役社長の芝谷博司氏、セブン-イレブン・ジャパン代表取締役社長の阿久津知洋氏、同商品本部 FF・冷凍食品部 FFマーチャンダイザーの石橋利彦氏

　阿久津氏は、「発売を決めた一番の理由はおいしいから。通常のセブンカフェはしっかりとした苦みがあるが、水素焙煎コーヒーは雑味のない味わい、澄んだ味わいが特徴。普段コーヒーをあまり飲まない方にもおいしく飲んでいただける。セブンカフェを普段飲んでいる方にも別の味わいとして飲んでいただける」と、その魅力を語る。

　商品開発にあたった商品本部 FF・冷凍食品部 FFマーチャンダイザーの石橋利彦氏によれば、7月に大阪・関西万博の会場で1200杯の試飲会を実施したところ、9割から味わいが高く評価されるとともに、ネーミングについても好感触を得たという。

　阿久津氏は事前の役員試食を振り返り、「水素焙煎と聞いたとき、おいしいというイメージを持っていただくのが難しい。すっきりしていておいしいが、通常より20円高くて売れるのか」と反対意見も多く、「苦労の元凶は私」としつつ、万博での反響と石橋氏の熱意から最終的に発売を決めたと明かした。

　2021年から水素焙煎に取り組み、今春量産化を実現したUCC上島珈琲だが、芝谷氏はこのまま地球温暖化が進むとアラビカ種の栽培適地が半減してしまう「コーヒーの2050年問題」に触れ、全社をあげて対策に取り組む必要に迫られ、再生可能エネルギーの活用をはじめ、さまざまな施策に取り組んでいることを紹介。

　しかし、焙煎工程については電化が難しく、依然として天然ガスの利用が多い状況で、CO2排出ゼロを実現できる水素で代替できないか、検討を進めてきた。焙煎における水素の活用により、環境への優しさだけでなく、その燃焼特性から既存熱源よりも多彩な味覚形成を実現できることも分かったという。

　UCCコーヒーアカデミー東京校専任講師の土井克朗氏は、水素焙煎のメリットについて、「原料に熱を伝える焙煎時に高温と低温の温度調整の幅が既存のガスの焙煎技術と比較し、より広く、細やかに調整できる。焦がさずに澄んだ状態でコーヒーのポテンシャルを引き上げられるからこそ、香りはより華やかで明確に、甘みを感じやすく、飲んだときに引っかかるところがない飲みやすい感覚をお届けできる。水素焙煎だからこそ、コーヒーのフルーティーさを引き出すことができる」と語る。