ニュース

はなまるうどん、香川に新業態「TKMT本店」をオープン。夕食に家族で定食やカレーも楽しめる

2026年夏 開業
はなまるうどん「木太店」を「TKMT本店」にリニューアル

 讃岐うどんチェーン「はなまるうどん」(はなまる)は、香川県高松市にある創業1号店の「木太店」を新業態「TKMT本店」としてリニューアルし、2026年夏にオープンする。うどんだけでなく定食、カレー、丼ものなど食事メニューを充実させ、15時以降の時間帯にも対応する、“家族(ファミリー)で夜まで楽しめる”店舗を目指すという。

 5月12日に都内で開かれた発表会では、代表取締役社長の前田良博氏が登壇し、TKMT本店のコンセプトや、その背景にある「おいでまい!さぬきプロジェクト」の取り組みを語った。

株式会社はなまる 代表取締役社長 前田良博氏

家族で夜まで楽しめる新業態「TKMT店」

 前田氏は「香川県のうどん店の多くは、朝から15時ごろのランチタイムまでで閉店してしまう。でも、夕方や夜にもうどんを食べたいというお客さまはいらっしゃるはず」と話し、これまでのセルフ式讃岐うどん店という枠を超え、うどんに加えて定食やカレー、丼ものなどを、家族で楽しめるメニューとして充実させるという。

 香川のうどん巡りは早朝から昼が主戦場で、夕方以降は店探しに困ることが少なくないといい、TKMT本店の登場でその悩みが解決される可能性があるとした。今夏、香川旅行を検討している人にとっては新しい立ち寄り先の候補となりそうだ。

「個性」と「多様性」が讃岐うどんの価値

 TKMT本店オープンの背景にあるのが、はなまるが2025年から進めている「おいでまい!さぬきプロジェクト」。香川県には数えきれないほどのうどん店が点在し、味も食感も流儀も異なる。そういった個性的な店を巡ることそのものが讃岐うどんの楽しみであり、価値だという。

 ちなみに店舗名に使われている「TKMT」は、香川県高松市による新しいシティプロモーションのキャッチフレーズとロゴマークのこと。

プロジェクトの核となるコンセプト「個性」と「多様性」

 前田氏は、「1店舗1店舗違う味があり、人がいて、販売スタイルがある。こうした個性の集合が、讃岐うどんの『多様性』につながっている」と話した。プロジェクトの軸は、この「個性」と「多様性」を讃岐うどんの本質的な価値として捉えなおし、うどんの本場である香川から全国へ発信していくことにあるとした。

「はなまるうどん」の始まりと、26年の歩み

 はなまるうどんは2000年5月、香川県高松市木太町に1号店「木太店」をオープンした。当時店長を務めていたのが、現在49歳の前田氏だ。前田氏は当時23歳。セントラルキッチンもまだなく、ネギを切ったり大根をおろしたり、すべての作業を手作業でこなしていたと振り返る。

 それから26年、はなまるうどんは北海道から沖縄まで421店舗を展開する全国チェーンへと成長した。一方で、規模が拡大するにつれ、創業当時に感じていた「1杯ごとの讃岐うどんの個性」のようなものが薄れていく感覚もあったという。「全国に多くの店舗ができた今、もう一度、讃岐うどんの楽しさや、うまさや、価値を、私どものはなまるうどんチェーンで体現できないか」、そうした問いかけがプロジェクトの起点になったようだ。

「はなまるうどん」への思いを語る前田氏

 はなまるうどんは2025年1月、本社を東京から創業の地、香川県高松市に戻した。それ以降、香川県と協力しながら、香川県オリジナル小麦「さぬきの夢」を使ったうどんの提供、職人が一杯ずつ手打ちで提供する業態「手打ちと創造」のオープン、肉を主役に据えた「肉店(高松兵庫町店)」の展開、創業店舗の最寄り駅であることでん長尾線「林道駅」の副駅名を「はなまるうどん駅」にするなど、さまざまな取り組みを進めてきた。「地元の本場の声を聞き、地元の人に学びながら、新しいものを認めていただいて、それを香川から全国へと発信していく」と前田氏は語る。

 5月13日にオープンする「はなまるうどん肉店(赤坂一ツ木通り店)」の本州初上陸や、全国販売される総重量約1kgの「爆担々」も、このプロジェクトの延長線上にある取り組みだ。

はなまるうどん肉店「爆担々」

挽きたて茹でたて、麺へのこだわり

 規模が拡大しても、品質への姿勢は変わらない。前田氏に麺へのこだわりを尋ねると、「お店で一番大切にしているのは、常に挽きたて茹でたてに近いものをお出しすること。そうじゃなかったら、一定の時間で全部廃棄するというルールを徹底している」と説明した。普段近所のはなまるうどんで食べる一杯にも、こうした“挽きたて茹でたて”へのこだわりが込められていると分かると、「いつもの一杯」の見え方も少し変わるかもしれない。

これからのはなまるうどん

 香川を再起点とし、地元と歩みながら讃岐うどんの個性と多様性を未来へつなぐプロジェクトはまだ始まったばかりで、これからもさまざまな取り組みが続いていく予定とした。「香川でまず新しいことにチャレンジし、本場の人の声を聞きながら、認めていただいたものを香川から全国へ発信していく。そのようなプロジェクトをこれからも続けてまいります」、前田氏はそう締めくくった。