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「麒麟特製サワー」から“辛口”をうたう新商品、どんな食事にも合うことを目指す

2021年9月14日 発売

キリン・ザ・ストロング 麒麟特製辛口こだわりサワー

 キリンビールは、「麒麟特製サワー」ブランドの新商品「キリン・ザ・ストロング 麒麟特製辛口こだわりサワー」を9月14日に発売する。

 同商品は、じっくりと時間をかけて米を熟成して引き出した「米うまみエキス」や、12時間にわたって柑橘を煮込むことで得られた「柑橘うまみエキス」、隠し味の「天日塩」の3つのこだわりにより生まれた“辛口”を特徴とするサワー。アルコール度数は9%で、350ml缶と500ml缶の2タイプが販売される。

 同社 マーケティング部 TRDカテゴリー戦略担当の辻次美祐氏によれば、昨年の酒税改正やコロナ禍による家飲みの増加により、これまでビール類しか飲んでいなかった人が缶チューハイに代表されるRTD(Ready To Drink)商品を飲用するようになっており、この市場が急伸長している。

 市場が拡大したことにより、RTDには甘さや手軽さだけでなく、本格的な味わいや品質感、納得感が求められるようになってきており、こうした声に応えるために開発されたのが今回の辛口こだわりサワーとなるという。

 開発に際して調査を行なったところ、ビール類とRTDを併飲する人が多く、食中に飲用されることが最も多いことに加え、ビール類を愛飲する人たちが甘くなく、食事に合うRTDを求めていることが分かった。

 食中酒としては、ビール類には、すぐにお腹が膨れる、繊細な料理の味を消してしまうといった点、レモン系のRTDには、甘さがあり、柑橘の味が食事を選ぶといった点、ハイボールには、ウイスキーが食事を邪魔するといった点、日本酒には、食事を選び、糖質が気になるといった点がネガティブな要素になっている。

 ドライ系のRTDについても、酔うためだけに飲むといったイメージがあり、買うのが恥ずかしいといった声や、アルコール感があっておいしくなさそう、安っぽいといったところがネガティブな要素になっているという。

 同氏は、こうした課題を解決する“サワーの新境地”を目指して開発されたのが今回の新商品だと語る。

キリンビール マーケティング部 TRDカテゴリー戦略担当の辻次美祐氏
キリンビール マーケティング部 商品開発研究中身グループの岡田真希氏

 同社 マーケティング部 商品開発研究中身グループの岡田真希氏は、その味について「まろやかで複層的なうまみが楽しめる一方で、嫌なアルコール感もなく、すっきりとした後味に仕上がった」と表現する。

 同氏の分析によれば、まろやかさや複層的なうまみは「米うまみエキス」、嫌なアルコール感の低減は「柑橘うまみエキス」、すっきりとした後味は「天日塩」によって生み出されているという。

 全体的に尖った部分を抑えたことで、一般的なドライ系RTDと比べ、どんな食事にもオールマイティに対応できる味になり、しっかりとした味の食事以外にも、冷奴のような繊細な味の食べ物や、刺し身のような生臭さがあるような食べ物にも合うとされる。寿司などでは、わさびの付けすぎをマスクする効果もあるとのこと。

 辻次氏は、素材として米を活用した点について、「キリンビールの酒づくりの原点に立ち戻ってヒントを得た。実はラガービールなどでも米が使われており、以前から行なってきた米の発酵技術に目をつけた」と説明。「麒麟特製レモンサワー」とあわせ、手間暇をかけて作っていることを伝えていきたいとしている。

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