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スシロー、一つ星シェフ鳥羽周作とコラボした「すき焼き海鮮しゃり弁」は本当に“冷めても美味しかった”

2021年11月10日 発売

スシローのテイクアウト専用商品「すき焼き海鮮しゃり弁」

 あきんどスシローは、一つ星レストラン「sio」のオーナーシェフ鳥羽周作氏と共同制作したテイクアウト専用商品「すき焼き海鮮しゃり弁」を、全国のスシローとテイクアウト専門店「スシロー To Go」で11月10日に発売する。

 価格は税込1100円で、イートインでは提供されない。販売期間は11月10日〜12月14日と2022年1月4日〜。期間限定商品のため、なくなり次第終了となる。12月15日〜翌1月3日には年末年始限定商品として、さらにネタが豪華になった「すき焼き海鮮おせちらし」が税込1890円で販売される。

冷えても美味しいすき焼きとシャリがポイント

スシローの堀江社長(左)とsioの鳥羽シェフ(右)

「すき焼き海鮮しゃり弁」は、すき焼きと海鮮が一緒になったちらし寿司だ。名前のとおりシャリ、つまり酢飯が使われているのだが、このすき焼きにシャリを合わすというアイデアは、もともと共同開発者である鳥羽シェフがもっていたアイデアだという。

 鳥羽シェフは以前からすき焼き弁当を作っていたが、そこで肉の油っぽさを中和するように、シャリを使っていた。たまたまsioを訪れていたスシローの堀江陽社長は、鳥羽シェフとの会話でこのことを知り、「一緒に商品を作りたい」と今回のコラボにつながったという。

「すき焼き海鮮しゃり弁」パッケージ

 また、「弁当」というのもポイントだ。店頭での寿司のシャリは程よい温度だが、持ち帰りになると、その温度をキープすることはできず、冷蔵することにもなる。そうした温度でも美味しく、むしろ冷たい方が美味しくなるよう、味や肉の厚みなど全体を調整しているという。

 今回の発表会ではプレス向けのお土産として「すき焼き海鮮しゃり弁」をいただけた。実食させていただいたのは家に帰ってからだが、確かに温かくなくても問題がなかった。むしろ温かくない方が食べやすいのでは、と感じるバランスだ。

 具材はすき焼きのほかに鮭、帆立、ボイルえび、いくら、数の子、玉子など。シャリには中具として椎茸やレンコン、あとはなますなども入っている。すき焼き以外はシャリも含めて海鮮ちらし寿司そのものだが、これにすき焼きが加わっても全く違和感がなく、スルスルと箸が進む。甘辛いすき焼き、塩味のいくら、甘い玉子などの味付けもあるので、醤油などは不要で、その分、鮭やほたて、えびの繊細な風味や食感を楽しみやすい。

スシロー八重洲口店頭の冷蔵ケース

 発表会は東京駅八重洲口地下街にあるスシロー店頭で行なわれたが、ここの店頭にはオーダーした商品の持ち帰り用ロッカーに加え、作り置き弁当のための冷蔵ケースもある。在庫があれば通りがかりに買っていくこともできるので、新幹線など長距離路線に乗るとき、この「すき焼き海鮮しゃり弁」はおすすめだ。醤油などは不要だし、味も濃くなく湿り気があって食べ終わるまで飲み物は不要で、手の汚れなどを気にせずにお箸でひたすらかき込めば満足できる。発表会で堀江社長もアピールしていたが、駅弁としても最適だ。

すき焼き海鮮おせちらし

 年末年始限定商品の「すき焼き海鮮おせちらし」は年末ということでさらに豪華にしたバージョンで、具材としてボイル本ズワイガニ、蒸し鮑、ウニなどが追加され、数の子は1本羽丸ごとになっている。年末から販売されるが、名前のとおり「おせち」を意識した商品だ。

テイクアウトにも注力するスシロー

新商品などについて解説するスシローの堀江社長

 緊急事態宣言も終わり、外食イートインにも客足が戻りつつあるが、堀江社長によるとまだテイクアウト需要は堅調だという。スシローはもともとテイクアウトもやっていたが、コロナ禍でのテイクアウトのニーズの高まりに合わせ、商品開発やオペレーションなどでテイクアウトにも注力するようになっている。

 たとえばネット注文した人などがQRコードをかざすだけで、待ち時間もなく誰とも接触せずに持ち帰りできる自動ロッカーは、169店舗に拡大しているという。

 外部のデリバリーサービスとの連携も積極的で、多数の店舗が「Uber Eats」や「出前館」など複数のサービスで利用できる。その一方で配送マッチングプラットフォームの「PickGo」とも連携していて、スシローアプリからはデリバリーを注文できる。さらに一部店舗では電話注文に対してスシロー自身による配達サービスも提供している。

テイクアウトのための独自の「折」

 さらに、テイクアウトに使う「折(おり)」や「桶」も独自のものを開発した。スシローではアラカルト注文が多く、貫数が不定で、そうなると既製品の折や桶だと運んでいるうちに崩れやすい。デリバリーサービスのライダーからの苦情もあったという。そこで、何貫でも崩れにくいようなオリジナルの折や桶を作った、というわけだ。

 あとはメニューの鮮度も(ネタの鮮度ではない)。イートインでは常に新商品を開発しているが、この考えをテイクアウトにも、ということで今回、テイクアウト専用の新商品開発となった。今回の鳥羽シェフとのコラボは特別だが、今後もタイミングごとにテイクアウト向けの新商品を展開していく、とのことだ。