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サッポロビール、創業150年を迎える今年は「黒ラベル」「ヱビス」とRTDに注力。発泡酒のビール化は現状なし

2026年1月16日 発表
サッポロビール2026年事業方針説明会

 サッポロビールは1月16日、2026年の事業方針説明会を開催し、取締役執行役員の真田久仁彦氏と上席執行役員 マーケティング本部長の坂下聡一氏がプレゼンテーションを行なった。

サッポロビールは今年で創業150年

 真田氏はまず、9月に同社が創業150周年を迎えることを紹介。前身となる開拓使麦酒醸造所が誕生したのは1876年のことで、ヱビスビールは1890年に、黒ラベルは1977年に誕生したロングセラーブランドであり、時代に合わせてブランドの魅力を再定義しながら今に続いているとし、現在は“お酒を作って売る製造業”から、“顧客価値を生み出す創造業”へ舵を切っていると話した。

サッポロビール株式会社 取締役執行役員 真田久仁彦氏
サッポロビール150年の歩み

 150周年を記念した商品「SAPPORO PREMIUM BEER 150周年記念デザイン缶」も12月に限定発売することを発表した。パッケージデザインには開拓地ビール醸造所の主任技師を務めた中川清兵衛をイメージしたものになっており、発売時期は国ごとに異なるが、世界各国で販売する予定であるとのことだ。

「SAPPORO PREMIUM BEER 150周年記念デザイン缶」

2026年は「黒ラベル」と「ヱビス」とRTDに注力

 マーケティング戦略については坂下氏が説明した。人口減少が続く中において飲酒人口の減少もあり、また単身世帯の増加や人間関係の希薄化といったような課題も生じてきている中で、よりリアルな体験に価値を見出せるよう注力していく旨をまずは説明した。

サッポロビール株式会社 上席執行役員 マーケティング本部長 坂下聡一氏
市場動向
マーケティング方針

 2025年はメリハリ消費の傾向が一層顕著になった中で、体験価値を重視したマーケティングに取り組み、ビールカテゴリーの販売数量は前年比103%を記録した。特筆すべき点として、缶ビールカテゴリーの商品が伸びており、2014年比では1.54倍と業界の中でもけん引している商品群であることを説明した。

2025年の実績
販売数を伸ばしている缶ビールカテゴリー

 2026年は酒税税率改正による「ビールカテゴリー回帰の流れ」がビール市場活性化の大きな機会になるであろうとし、“情質価値”の創造に注力していくと説明した。“情質価値”とは、感情の質を高め人生を豊かにすることを意味しており、店舗やイベントを通じて体験価値の向上、体験接点の増加に努めていく。注力商品は、ビールは黒ラベルとヱビス、RTDは既存商品にプラスして2月に新商品を投入する予定だ。なお、酒税税率改正を見据えた第三のビールカテゴリーにおける“ビール化”は今のところ予定しておらず、その理由として同ジャンルは減少していくカテゴリーで、注力ジャンルではないことを明かした。

“情質価値”の創造
注力ブランドとジャンル
2026年の目標数値

 マーケティングの具体的な施策としては、黒ラベルブランドは史上最大級の25カ所での体験イベントを全国で開催し、大阪・梅田に「サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR OSAKA」を夏頃に開業する。

体験イベント「THE PERFECT 黒ラベル WAGON」
梅田にオープンする「サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR OSAKA」

 ヱビスブランドは、漫画家・矢沢あい氏とコラボレーションを実施し、4月に開業2周年を迎えるYEBISU BREWERY TOKYOにおいて、特別なコンテンツを用意する予定だ。また、CMには見上愛さんを新たに起用し、幅広い層へ訴求していくとしている。

矢沢あい氏とのコラボ
見上愛さんをCMに起用

 サッポロブランドは「SAPPORO PREMIUM BEER 150周年記念デザイン缶」に加え、国産ホップ「ソラチエース」の使用量をさらにアップさせた「サッポロ SORACHI 1984」を2月にリニューアルして投入する。

「サッポロ SORACHI 1984」を2月にリニューアル
サッポロブランドの方針

 そして、新たにブランド体験ができる場所として、グループ企業のサッポロライオンが所有・運営する銀座ライオンビル(銀座7丁目)の4階フロアに「サッポロ生ビール黒ラベル BEER AJITO」、5階フロアにヱビスの新ブランド体験拠点を10月に開業する予定であると話した。

新たな体験施設を銀座にオープンする