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スターバックス、イタリア伝統菓子「プリンチコロンバパスクアーレ」を一足早く試食してみた

イタリアンベーカリー「プリンチ」の新商品

2022年3月23日~4月17日 販売

スターバックス コーヒー ジャパン株式会社 新業態推進本部 プリンチプロダクション部 部長 松田武司氏

 スターバックス コーヒー ジャパンが運営するイタリアンベーカリー「プリンチ(Princi)」は、3月23日から期間限定で「プリンチコロンバパスクアーレ」3種を販売する。

「コロンバ」は、「パスクア(イースターのイタリア語)」を祝って食べる伝統的な発酵菓子。販売期間はイースターの4月17日までとなっており(なくなり次第終了)、カット売りはせずホールのみの扱いとなる。商品は「プリンチ代官山 T-SITE」をはじめ、「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」「スターバックス リザーブ ストア 銀座マロニエ通り」「スターバックス コーヒー 丸の内オアゾ店」の4店舗で販売される。

ハトの形をしたイタリア伝統の発酵菓子「プリンチコロンバパスクアーレ」

 新製品発売にあたって、説明会&試食会が開催された。コロンバは日本では聞きなれない名前だが、パスクアにおいてタマゴやウサギと同じようにモチーフに用いられる“ハト”を意味する。パスクアが近づくと街中のお菓子屋やパン屋にコロンバがずらりと並び、購入して皆で食べるのが春の風物詩になっている。

 プリンチのヘッドシェフである松田武司氏によると、食べ方は食後のデザート的な感覚で消費されることが多く、お酒との相性もよいとのことだ。例えば、前菜は食前酒、メインはワインと合わせ、コロンバはスパークリングワインと組み合わせて楽しむのがイタリアでは多く見られるとのこと。

 コロンバの製法で特徴的なのが、クリスマスシーズンに登場するパネトーネと同じ発酵種を用いて作られるところで、中はしっとり、外はパリッと焼き上げるようにしている。そのため作り上げるまで2~3日かかり、非常に手間がかかるのも同じだ。

ふんわり感としっとり感が高いレベルで味わえるのがコロンバの特徴。しっとりとした生地は焼き上げた後につぶれてしまうので、串にさしてひっくり返してから粗熱をとる。生地の発酵をはじめ、作るのに手間と技術が要求される

 今回は日本の方に知ってもらいたいということで、本場の伝統的なテイストである「プリンチコロンバパスクアーレ」のほかに、コーヒー&ダークチョコレートの「プリンチコロンバパスクアーレ カフェ チョコラート」、ストロベリー&ホワイトチョコレートの「プリンチコロンバパスクアーレ フラーゴラ ホワイトチョコレート」が用意されている。また、イタリアで提供されるサイズは1kgほどの大きなものだが、日本では500gのサイズになっている。500gでもかなりの大きさだが、あまり小さくすると食感も味わいもコロンバではなくなってしまうので、このサイズにしてあるとのことだ。

コロンバを上から見て、右が頭で左が尻尾だ
包装紙は三宅瑠人氏がデザインしたもの

プリンチコロンバパスクアーレ

「プリンチコロンバパスクアーレ」

 オレンジピールとバニラを使った伝統的なレシピで焼き上げた商品。トッピングにはパールシュガーとアーモンドが用いられている。価格は4104円。

プリンチコロンバパスクアーレ カフェ チョコラート

「プリンチコロンバパスクアーレ カフェ チョコラート」

 エスプレッソコーヒーを生地に練りこみ、ほろ苦さとコーヒーの香りが特徴。トッピングにはダークチョコレートチップとパールシュガーを使っている。価格は4536円。

プリンチコロンバパスクアーレ フラーゴラ ホワイトチョコレート

「プリンチコロンバパスクアーレ フラーゴラ ホワイトチョコレート」

 ストロベリーとホワイトチョコレートで優しい甘さを提供。上部はラズベリーパウダーの赤、ピスタチオの緑、パールシュガーの白で春らしさを演出している。価格は4536円。

 初めて口にしたコロンバは、説明に違わぬそのしっとり感に驚いた。外のパリッとした食感とのコントラストが味わいと、かみしめる楽しみを存分に伝えてくれる。プリンチコロンバパスクアーレは、オレンジピールのさわやかな香りが鼻を抜けていき、パン生地そのものの味わいをしっかりと感じとれた。

 プリンチコロンバパスクアーレ カフェ チョコラートは、お酒に合いそうなコロンバだ。口の中に広がるコーヒーの香りが優雅に感じ、苦みだけにならないようにしてあるチョコの甘さでバランスよく仕上がっている。マカデミアナッツの食感もほどよく、ラム酒やピートを抑えたウイスキーと合わせてみたいと感じた。

 見た目が鮮やかで春らしいプリンチコロンバパスクアーレ フラーゴラ ホワイトチョコレートは、ストロベリーとホワイトチョコの甘味が子供にも受けそうなテイストだ。ストロベリーだけだと甘さが勝ちすぎるので、酸味も加わるラズベリーパウダーがキリッと引き締め、奥行きのある味に仕上がっている。バランスよく仕上げるのが難しく、試行錯誤を重ねて作り上げたそうだ。

カットされた3種類のコロンバ。手でちぎりながら食べてもよいとのこと