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アサヒビールと吉本興業、スマートドリンキングの文化醸成でコラボ

浜田雅功ら芸人4人でユニット「飲みトモズ」結成

2023年3月30日 発表

 アサヒビールは3月30日、吉本興業とコラボし、「We are 飲みトモ!スマドリでええねん!PROJECT!」を開始すると発表した。

 アサヒビールでは、2020年12月から「スマートドリンキング(スマドリ)」と称し、お酒を飲む人・飲まない人、飲める人・飲めない人、飲みたい時・あえて飲まない時など、多様性のあるお酒との付き合い方を提唱し、微アルコール商品などを展開してきた。

 今回のプロジェクトは、お酒を飲める人と飲めない人が一緒に楽しめる文化を醸成することを目的に立ち上げられたもの。吉本興業とのコラボを通じて、その魅力を伝えていく。

 吉本興業に所属するお笑いタレント、浜田雅功、亜生、福田麻貴、小杉竜一を起用し、「飲みトモズ」というユニットが結成され、ウルフルズの「ええねん」の替え歌「ええねん~スマドリバージョン~」を店頭やSNS、音楽配信サービス、カラオケなどを通じて配信していく。

 4月半ばには東京と大阪に“スマドリ”を楽しめるバーも登場する。各会場では限定のドリンクメニューも用意される。

スマドリでええねん!バー with お笑いライブ in 東京

会場:六本木ヒルズアリーナ(東京都港区六本木6-10-1
日時:4月15日~16日、12時~20時

スマドリでええねん!バー in 大阪

会場:大阪 阪急大阪梅田駅 1階中央WEST広場/販促展示コーナー
日時:4月14日~23日、平日16時~22時、土曜12時~22時、日曜12時~21時

ドリンクメニュー(250円~600円)

・生搾り!はちみつレモンサワー(0%/3%/6%)
・甘党、辛党選べる!ヒーハージンジャーサワー(0%/3%/6%)
・スーパードライ(5%)
・ビアリー(0.5%)
・ドライゼロ(0.00%)
・十六茶
・カルピスウォーター
・六本木クラフトコーラサワー(0%/3%/6%)【東京限定】
・大人のミックスジュースサワー(0%/3%/6%)【大阪限定】

 3月30日に都内で開催された発表会では、アサヒビール 代表取締役社長の松山一雄氏、よしもとセールスプロモーション 代表取締役社長の稲垣豊氏、アサヒビール マーケティング本部長の梶浦瑞穂氏が登壇し、コラボの狙いなどが説明された。

アサヒビール 代表取締役社長の松山一雄氏
よしもとセールスプロモーション 代表取締役社長の稲垣豊氏
アサヒビール マーケティング本部長の梶浦瑞穂氏

 松山氏は、「世界で広がりつつある3つの大きな社会的なトレンドがある。1つめが消費者の健康志向や多様化するニーズに応えていこうというBetter for You、2つめがあえてノンアルコールやローアルコールを選ぶというSober Curiousという新しいライフスタイル、3つめが責任ある飲酒を推進していこうというResponsible Drinking」だとした上で、事業を持続可能にしていくために、経済価値だけでなく、こうした社会的な価値も追求していく必要があるとして、スマートドリンキングという概念が生まれてきた背景を紹介した。

 同氏は、「20代~70代の約9000万人の消費者のうち、お酒をよく飲む方が2000万人、たまに飲む方が2000万人、飲まない、もしくは飲めない方があわせて5000万人となっており、ある意味で分断された状態になっている。スマートドリンキングを広めることで、この分断状態が解消され、誰もが一緒に楽しめるような明るい社会の実現に近づく」と目指す方向性を語る。

 事業規模としては、昨年末の時点で同社がスマートカテゴリー商品に設定するアルコール度数3.5%以下の商品の購入者は1800万人となっており、まだまだ伸長する見込みがあるとして、中長期的にスマートドリンキングの定着に取り組むことで、低アルコール商品の比率を高めていく計画。

 松山氏によれば、2025年の目標として、スマートカテゴリーの販売容量を全体の20%超に、商品購入者を2300万人に、スマートドリンキングの認知率を40%まで高めることを目指すという。

 続いて登壇した稲垣氏は、「新しくて楽しい生活文化の創造に取り組んでいきたい」と抱負を述べ、2011年に始動した「あなたの街に住みますプロジェクト」の芸人とのコラボレーション企画が予定されていることを明かした。

 梶浦氏は、タレントの影響力を活用したプロモーション以外の取り組みとして、「飲みトモ」の可視化を行なっていくことを紹介。飲みトモ数をTwitterのフォロワー数などでカウントし、WebサイトやSNSで発表していくという。

 飲みトモズというユニットでは、キャンペーン全体のシンボルとしてダウンタウンの浜田雅功を起用し、あまりお酒を飲まない人にミキの亜生、飲み分けをする人に3時のヒロインの福田麻貴、控えめに飲みたい人にブラックマヨネーズの小杉竜一という各ターゲット層をイメージした設定を行なうことで、幅広い消費者の共感を引き出していく。

 プレゼンテーション後の質疑応答では、松山氏が同社の低アルコール飲料について「ビール味だけでなく、それ以外のフレーバーもあって楽しめるものだが、当社はビール味に偏っている」と述べ、若い世代に向けてRTD(Ready To Drink)を中心にビール以外のフレーバーの商品のラインアップを強化していく方向性を示した。

 また、グループ内ではアサヒ飲料も「ウィルキンソン タンサン」ブランドでSober Curiousの訴求に取り組んでいるが、「今はここがグレーゾーンになっており、お客さまにとって価値のあることは両方ともポテンヒットにならないように取り組んでいる。今後はグループ間シナジーを追求していきたい」(松山氏)としている。

 発表会の後半では、飲みトモズのメンバーとなった浜田雅功、亜生、福田麻貴、小杉竜一の4人が登場。プロモーションビデオの撮影の裏側として、小杉だけが別撮りで合成されていることが明かされ、テーマとなっている「スマドリでええねん」にちなんで「別撮りでもええねん」などと軽快なトークが繰り広げられた。