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サントリー食品インターナショナル小野社長が語る「ウォーター・ポジティブ」

2023年12月12日 発表

サントリー食品インターナショナル 代表取締役社長の小野真紀子氏

 サントリー食品インターナショナルは12日、「水のサステナビリティ」に関する発表会を開催し、代表取締役社長の小野真紀子氏が国内外でのこれまでの取り組みと今後の活動方針を説明した。

 同社では、サントリーグループの中核企業として天然水ブランドをはじめとする清涼飲料事業を展開しているが、近年は若年層を中心にエシカル消費への関心が国内外で高まっており、小野氏は、水資源を守っていくことは自社の事業継続だけでなく、ブランド価値の向上、ひいては事業成長のためにも必要不可欠な活動になっていると語る。

 これまでにも国内では、20年にわたって「天然水の森」活動を通じて水源を守る取り組みを行ない、国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水の涵養(かんよう)を実現。こうした取水量以上の水を水系に育む活動を“ウォーター・ポジティブ”というキーワードを使い、ボトルラベルへの記載やテレビCMなどを通じて伝えていく取り組みを強化する。

 具体的には、芦田愛菜が出演する新テレビCMでウォーター・ポジティブの世界観を伝えていくほか、2024年春頃から天然水シリーズのボトルラベルでアピール。工場見学や店頭セミナーなども活用しながら、「未来の水をいま、森からつくる」という新コミュニケーションメッセージの浸透を図っていく。

天然水シリーズのラベル変更

 また、同社の売上の65%が海外となっているが、2015年からは海外でも「水育」活動を展開。ベトナムでは、8年間でのべ約14万人の小学生を対象に出張授業を行なってきた。

 こうした活動に加え、2024年1月からはスペインのトレド工場の水源エリアにおいて、水源涵養活動をスタート。乾季の降水量が極端に少ない同地域において、植生環境の回復を通じて水質や生物多様性の改善を図っていく。