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サントリージン「ROKU <六>」「翠(SUI)」の魅力を強化。杉咲花さん「このスッキリ、人生変わっちゃうかもです」

2025年2月18日 発表

「翠(SUI)」ブランドの新メッセンジャーに起用された杉咲花さん

 サントリーは2月18日、第1部「サントリージン」戦略説明会と第2部「翠(SUI)」新メッセンジャー・新CM発表会を実施した。第1部ではサントリージンのシンボルブランド「ROKU <六>」と「翠(SUI)」のマーケティング戦略や新商品について説明。第2部では「翠(SUI)」の新メッセンジャーに選ばれた杉咲花さんが登場し、新CM発表とトークセッションを行なった。

第1部に登壇した執行役員 スピリッツ本部長の塚原大輔氏(中央)、サントリー大阪工場 工場長の矢野哲次氏(右)、技術顧問 グローバルブランドアンバサダー(ジン&スピリッツ)の鳥井和之氏(左)

グローバルでも国内でも拡大するジン市場

 サントリージンの戦略説明会では、執行役員 スピリッツ本部長の塚原大輔氏が、サントリージンの歴史と近年のジン市場について説明した。

 サントリーの創業者である鳥井信治郎氏は「日本人の味覚に合う洋酒をつくり、洋酒文化を切り拓きたい」という思いのもと、1936年にサントリー初の国産ジン「ヘルメスドライジン」を発売。塚原氏は「その思いを引き継ぎ、世界中で楽しまれる日本のジンをつくり、広めたいというのが、我々のジンにかける思いです」と、ジンづくりの志を語る。

 ジンのグローバル市場は2014年からの10年で約2倍になり、2兆円を超える規模にまで成長。国内市場でも、2017年からの5年で約3.5倍に成長する。なかでも国産のジンは年々シェアを拡大。この背景には、居酒屋などで楽しめるようになり、自宅でも気軽に試せる缶製品が登場したことなどにより、顧客接点が増えたことが寄与している。

国内のジン市場がここ5年で飛躍的に成長

 ジン市場の拡大について、塚原氏はジンの3つの魅力が今の時代に合っていると考える。まず1つ目がジンの主原料が自然素材の多彩なボタニカルであること。2つ目がジンはジュニパーベリーが主成分である蒸留酒というシンプルな定義しかなく、感性を自由に表現できること。そして3つ目がジンならではのスッキリ感と豊かな香りを併せ持っていることで、食事からリラックスシーンまで幅広く飲用できることだ。この3つの魅力が、自然派や多様性を大事にしている今の時代に合っていると考える。

人を惹きつけるジンの3つの魅力

 ジンの年代別飲用実態の調査結果によると、20~30代の4人に1人が月に1日以上、ジンソーダ缶を自宅で飲用するなど、若年層ほど飲用率が高いことが分かった。エントリー層が多く参入して拡大しているが、日本のジン市場にはまだまだ大きなポテンシャルがあると推測する。

 その根拠として、ジンの売上げ規模がグローバルではウイスキーの約16%なのに対して、国内ではウイスキーの約4%にすぎないことを掲げる。この対比を考えると、約4000億円のウイスキー市場に対して、ジン市場は約16%の約600億円のポテンシャルがあるということ。このことから日本のジン市場は2030年に450億円規模まで成長することが見込まれる。

 サントリージンの主力ブランドの「ROKU <六>」と「翠(SUI)」においても、2024年は前年を大きく上回る実績が得られた。「この両ブランドがジン市場の中心的存在となり、2030年には現在の1.8倍に成長するジン市場において、シェア約8割を目指します」と目標を掲げた。

サントリージンの成長計画

 2025年サントリージン成長戦略としては、「ROKU <六>」と「翠(SUI)」ブランドの価値を高めるために、サントリー大阪工場に「スピリッツ・リキュール工房」を新設。「翠(SUI)」をフルリニューアルし、「ROKU <六>」のマーケティングを強化する考えを語った。

2025年サントリージン成長戦略

「スピリッツ・リキュール工房」については、大阪工場 工場長の矢野哲次氏が説明を行なった。

 サントリー大阪工場は1919年に操業開始。以来100年以上に渡ってサントリーのものづくりを支えてきた、現存する最も歴史のある工場だ。矢野氏は35代目の工場長となる。大阪のベイエリア(当時の築港エリア)に工場を造ったのは、当時の物流は海運水運が主で、洋酒づくりに必要なジュニパーベリーやハーブなどが海外からこの港に到着したから。また和歌山から梅や葡萄など、農産物がフレッシュな状態で届きやすいことからも洋酒づくりに最適な立地だった。

「大阪工場の最大の特徴は、ジュニパーベリーはもちろん、柚子、桜葉、煎茶など、国内外から厳選素材を調達し、4基の蒸溜器を駆使してつくり込みを行なっていること。従業員の五感を駆使した管能評価と巧みの技で、唯一無二のお酒にしています」と矢野氏。

 そんな重要な生産拠点である大阪工場において、生産能力の増強と美味品質の向上に向けて、55億円の設備投資を実施。敷地内に新たに「スピリッツ・リキュール工房」を建設し、生産能力を2.6倍に増強する。2026年春ごろには、ものづくりの魅力を伝える見学ツアーを開始。10億円を投資して、見学施設などについても新設する。

新たな「スピリッツ・リキュール工房」が今年、完成予定
一般のお客さんが見学できる施設を新設

「翠(SUI)」と「ROKU <六>」ブランドのマーケティング戦略については、再び塚原氏が説明した。「翠(SUI)」ブランドは2025年に発売以来初のフルリニューアルを実施。清流を感じるようなより清々しいデザインに変更し、中身も従来の原料酒配合を見直し、全体の味の総量や香りを強化しつつ、アルコール感を低減した。

サントリージン「翠(SUI)」

「翠(SUI)」700mL(1380円前後)アルコール度数40%
「翠ジンソーダ缶」350mL缶(182円前後)、500mL缶(246円前後)アルコール度数7%
※いずれも税別価格

「翠(SUI)」ブランドをよりすっきり爽やかな味わいにフルリニューアル
より清々しいデザインにフルリニューアル

「ROKU <六>」は日本の四季が育んだ桜花、桜葉、煎茶、玉露、山椒、柚子の6種の和素材を旬の時期に収穫し、鮮度を保ったまま浸漬・蒸溜する。この和素材やジャパニーズクラフト、香りについて広く伝えるべく、積極的にマーケティング。日本の四季や旬が感じられる季節限定品を発売する。

 2月25日には桜の華やかな香りや味わいの「ROKU <六> SAKURA BLOOM EDITION」、5月13日にはお茶の爽やかな味わいの「ROKU <六> NORYO TEA EDITION」を数量限定発売。関西万博の開催を記念した「ROKU <六> OSAKA BRILLIANCE EDITION」は3月18日より数量限定発売する。

サントリージャパニーズクラフトジン「ROKU〈六〉」

・「ROKU <六> SAKURA BLOOM EDITION」700ml(5400円前後)アルコール度数43%
・「ROKU <六> NORYO TEA EDITION」700ml(5400円前後)アルコール度数43%
・「ROKU <六> OSAKA BRILLIANCE EDITION」(7000円前後)アルコール度数47%
※いずれも税別価格

「ROKU <六>」の四季・旬を楽しむ季節限定品を発売
関西万博の限定品も発売
左からサントリージャパニーズクラフトジン「ROKU〈六〉」の「SAKURA BLOOM EDITION」「NORYO TEA EDITION」「OSAKA BRILLIANCE EDITION」

 2025年春には桜の開花時期に合わせてイベントを実施。3月14日~4月13日に東京ミッドタウンと京都・二条城で「ROKU <六> 」が楽しめる。

「会の冒頭でも伝えましたが、我々は海外でも日本でも楽しまれる日本のジンをつくり広めたい。その夢を実現すべく、サントリージンを大きく育てていきたいと考えています」と語り、塚原氏は戦略説明会を締め括った。

杉咲花さんが「翠(SUI)」ブランドの新メッセンジャーに

 第2部「翠(SUI)」新メッセンジャー・新CM発表会には、サントリージン「翠(SUI)」「翠ジンソーダ缶」の新メッセンジャーに起用された杉咲花さんが登場。2月22日から全国でオンエアされる新テレビCMをお披露目した。

「翠(SUI)」ブランドのCMに看板店員役で登場する杉咲花さん

 お酒のCMに初出演の杉咲さん。「CMは居酒屋の設定なんですが、本当の居酒屋に来たような活気のある撮影現場で、スッキリ爽やかな香りが広がっていく印象を伝えるために試行錯誤しました。翠ジンソーダを飲むシーンでは、清々しく映るように氷の角度や炭酸の泡など、すごく細かな調整をされているのを見て、そのこだわりに感動しました」とCM撮影の印象を語った。

「スッキリと爽やかな口当たりの後に柚子や緑茶、生姜といった和素材の素敵な香りが広がって、その飲みやすさにも感動しました」と、翠ジンソーダの味わいも気に入ったよう。

 CM撮影前に、翠ジンソーダの美味しい作り方についてレクチャーを受けたそうで、実際に翠ジンソーダを作ってくれた。教えてくれた手順は4つ。

1. 氷をジョッキからはみ出るくらいたっぷり入れる
2. ジンとソーダは1対4の割合
3. ソーダは冷やしておくこと。入れる時はジョッキの縁に沿って
4. マドラーで縦に1回軽く混ぜたら完成

氷をていねいにジョッキに入れる
1対4の美味しい割合をしっかり確認する杉咲さん
ソーダは氷に当てずに入れる。氷が溶けにくく、炭酸が抜けにくい
最後にマドラーで軽く混ぜる

 翠ジンソーダのおすすめポイントについて聞かれると、「スッキリ爽やかで飲みやすいです。このスッキリ、人生変わっちゃうかもです」と、CMの印象的なセリフを笑顔で答えてくれた。

“翠(す)っきりさわや香(か)”なフルリニューアルした「翠(SUI)」ブランド