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「麒麟 発酵ジンジャーサワー」新登場。“発酵パワー”でまろやかな味わいに
いつもと違う新しい美味しさでさわやか辛口
2022年9月16日 13:27
- 2022年9月27日 発売
キリンビールは、「麒麟 発酵サワー」ブランドから「麒麟 発酵ジンジャーサワー」を9月27日に発売する。アルコール分は6%で、内容量は350mL・500mLの2種類を展開。発売にあたり9月16日、同社は新商品説明会を開いた。
いつもより、ちょっとよいもので日々の食卓をより豊かにしたいニーズ
マーケティング部 RTDカテゴリー戦略担当 主務の田中寛人氏は、昨今の市場動向について「予測不可能な社会情勢の中で、閉塞感が生まれている。生活者の中に、少しでも生活の質を高めたいという意識が高まっている」と説明。
いつもより、ちょっとよいもので日々の食卓をより豊かにしたい、と家の中での食事や酒への期待も高まっており、自宅で生ビールが飲めるホームタップサービスや、クラフトビールの売り上げ伸長など、酒類へもその兆しが広がっているという。
酒類の中でもRTD(Ready to Drink:栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料)市場は中長期的に拡大しており、コロナ禍でRTDを飲むシーンの増加や、自宅飲用の習慣化が背景にある。“少しでもよい商品を買いたい”との消費者の購買行動から、とりわけ高単価RTD(通常より20円以上高い商品を想定)の構成比が伸長している。
そして、RTDを食中で飲むシーンが増加したことから、食事に合うスッキリした味覚が支持されているという。
消費者がRTDへ期待していることについて、美味しさや飲みやすさ、果実感を楽しめるといった普遍的で中核的な価値に加えて、多く支持されているレモンサワー以外の構成比が増えている。新たなフレーバーにチャレンジしたい、楽しみたいとの期待がある一方、失敗はしたくないとの思いもうかがえることから、「新規性」「安心感」を両立した商品を求めていることが分かった。
キリンのものづくりの原点である“発酵”技術
田中氏によると、発酵技術は、キリンが創業以来研究を重ねて培ってきたものづくりの原点で、ビールをはじめとした酒づくりのほか、医薬やほかの事業にも応用してきたという。
これをRTDにも活かしたのが「麒麟 発酵サワー」となる。発酵菌によって発酵させることで、素材が持つ味や香りを高めたり、複雑みをつけたり、素材の美味しさを最大限に引き出し、香料・酸味料・甘味料無添加で美味しい味わいになっている。
ブランド実績は、2021年3月の発売以来、累計販売本数1億本を突破した。
2022年下半期は、市場や消費者の期待、ブランドの独自価値を総合して、「安心感を持ちながらさまざまなフレーバーを楽しみたい」との期待に応え、こだわりの製法で作った「食事に合うすっきりした新しい美味しさ」を実現する商品として「麒麟 発酵ジンジャーサワー」が生まれた。
素材×発酵菌の組み合わせを“計73パターン”チャンレンジして生まれた「麒麟 発酵ジンジャーサワー」
キリンビール マーケティング部 商品開発研究所 中味開発グループの増崎瑠里子氏は、素材×発酵菌の組み合わせは計73パターンをチャレンジしたと開発背景を説明。1年弱の期間を経てパターンの評価を行ない、その後の商品開発も1年ほどかかっており「一般のRTDではここまでの時間をかけない」と語った。
レモンやオレンジ、グレープ、桃などの果物や穀物のほか、一見発酵が結び付きにくい根菜、とさまざまな素材に目を向けた。発酵菌は、豊かな美味しさを生み出す「酵母」、デンプンやタンパク質を分解して甘みや旨味を出す「麹」、酸味を操る「乳酸菌」と、素材と発酵菌をどのように組み合わせるかを試行錯誤した。
そして、“ジンジャーのよさを残しながらすっきりとした味覚に合う新しい美味しさ”となる組み合わせとして、ジンジャーにレモンを組み合わせて乳酸菌で発酵する条件を見出した。
乳酸菌で発酵することで、ジンジャーのダイレクトな辛み成分(ショウガオール)が減少し、レモンのやわらかな酸味成分が増加。これにより、アルコール由来の辛みや生姜由来の辛みを低減し、まろやかな味わいを実現した。
増崎氏は、「ジンジャーフレーバー、と聞くと辛味や刺激感に苦手意識を持つ人もいると思うが、発酵の力を使うことで新しいジンジャーの美味しさを引き出して、まろやかで飲みやすい味わいを実現している。苦手意識を持っている人にもぜひ手に取ってもらいたい」とアピールした。