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サントリー、「タヴェルネッロ」のオーガニックワインをサステナブルな紙パックで発売

伊・カヴィロ社と連携協定締結

2023年3月9日 協定締結

2023年3月28日 タヴェルネッロ オルガニコ テトラパック発売

サントリーはイタリアのカヴィロ社と包括連携協定を締結

 サントリーは3月9日、ワイン事業とサステナビリティ活動方針説明会を開催し、イタリアのカヴィロ社と包括連携協定を締結した。

 相互が持っている知とノウハウの融合活用により、持続可能な開発目標の各分野に連携して取り組み、持続可能なワイン市場の発展に貢献するとしている。

カヴィロ社とのサステナビリティ活動の包括連携協定

 その取り組みの1つとして、カヴィロ社と共同開発したオーガニックワイン「タヴェルネッロ オルガニコ テトラパック サンジョヴェーゼ」と「トレッビアーノ シャルドネ」を3月28日発売する。

タヴェルネッロ オルガニコ テトラパック

「タヴェルネッロ」は、“日常的に楽しめるワイン”として親しまれる、販売数量世界ナンバーワンのイタリアワインブランド。特に「タヴェルネッロ オルガニコ」シリーズは、オーガニックワイン(有機栽培ぶどう100%ワイン)への注目が高まっているなか、食事との相性のよさが好評という。

タヴェルネッロ オルガニコ テトラパック サンジョヴェーゼ

色・タイプ: 赤・ミディアムボデイ
アルコール度数: 12.5%
価格: 250mL 370円、500mL 740円、1L 1360円前後(いずれも税別)

タヴェルネッロ オルガニコ テトラパック トレッビアーノ シャルドネ

色・タイプ: 白・辛口
アルコール度数: 12%
価格: 250mL 370円、500mL 740円、1L 1360円前後(いずれも税別)

食事との相性のよさが好評の「タヴェルネッロ」

 今回発売するテトラパックは、環境に配慮した各種認証を受けた紙容器となる。CO2排出量を削減した容器に対する認証である「カーボントラスト認証」や、包材の「FSC認証」など、中味・包材すべてが認証を受けたオーガニックワイン。

中味・包材すべてが認証を受けている

2022年はワイン売上過去最高

サントリー株式会社 取締役常務執行役員 ワインカンパニー社長 吉雄敬子氏

 サントリー 取締役常務執行役員 ワインカンパニー社長の吉雄敬子氏は、ワインの販売実績について「2022年は対前年を上回り、好調。売上は過去最高の434億円を記録。実際の成長のみならず、市場全体をけん引していきたい」と述べた。

2022年国内ワインカテゴリー市況

 これらの成果を生み出すことができたのは、主力ブランドの酸化防止剤無添加のワインが前年比103%と上回ったことに加え、日本ワインの新ブランド「FROM FARM」を立ち上げるなど、新たな挑戦もしてきたと振り返った。

2022年の主な成果

 サントリーのワインの中長期事業方針は、もっとワインを気軽に楽しむ「需要創造」と「ワイン文化の伝播」の両輪で回していき、サステナビリティ推進活動
強化をしていくと語る。

サントリーワイン 中長期事業方針

「自然の恵みたるワインとサステナビリティは不可分。ワインの価値を広く丁寧に訴求、市場をリードする」と掲げ、具体的には、100年後も美味しいワインを畑から作り続けること、サステナビリティについて商品を通じて体感してもらうことを行なっていくという。

 そして2023年は、売上高439億円を目指していることを明らかにした。

サントリーワイン サステナビリティ活動方針
2023年は売上高439億円を目指す

サントリーの持続可能なワインづくり

「すべては畑から」を掲げる新ブランド「FROM FARM」は、2022年9月に立ち上げられた。「“水と土と人と”は、作り手が土地の全てが土地の気候風土と向き合ってその技術と愛情で葡萄畑から作り上げるワインであるということを消費者に感じてもらいたい日本ワインの価値を込めたメッセージ」としている。

「日本ワイン事業では、もの作りへのこだわりを中核に置きつつ、地球の豊かな自然と人々を敬い、全ての生態系の多様性を尊重することで道作りから製品の供給まで、“人と自然と響き合う”を体現した事業活動を展開していくと述べた。

「すべては畑から」を掲げる新ブランド「FROM FARM」

 そのためには、気候変動への対応、地域社会との共生、自然環境・土壌保全といった直面する課題へ取り組む必要があるとしており、登美の丘ワイナリーで行なっている生物多様性の維持を紹介した。

直面する課題への取り組み
生物多様性の維持を行なう登美の丘ワイナリー

イタリアNo.1ワイナリーのカヴィロ社

 イタリアのカヴィロ社は、世界No.1のイタリアワインブランド「タヴェルネッロ」を持ち、ワインでのサステナビリティ活動のパイオニアとして、ぶどう栽培・ワインづくりで出る残渣(ざんさ)の99.4%をエタノール、酒石酸、バイオエナジーなどの新たな付加価値製品に転換させるなど、再生可能エネルギーでのグループ電力需要の 100%自給自足を達成している。

イタリアNo.1ワイナリーでワインでのサステナビリティ活動のパイオニアでもあるカヴィロ社
イタリア カヴィロ社 代表(CAVIRO Soc. Coop. Agricola Presidente)カルロ ダルモンテ(Carlo Dalmonte)氏

 カヴィロ社代表のカルロ ダルモンテ氏は、「イタリア全土の10%に相当するぶどうを作っており、タヴェルネッロは世界40か国へ展開し、イタリアNo.1」と紹介した。

 廃棄物という概念をなくし、あらゆる原材料を貴重な資源として、循環するビジネスモデルを確立し、グループ企業のCAVIRO EXTRA社の資源再利用ビジネスで、グループ売上の35%を占める約200億円を創出した。

ワインづくりだけでなく、資源再利用にも力を入れている

 サントリーとは、1995年以来、30年にわたり提携をしており、「サステナビリティについてともに追求してきた」という。今後も両社の強みを生かして持続可能なワイン市場の発展に貢献するとしている。

サントリーとは30年にわたり提携してきて、サステナビリティについて追及してきた

 また、サントリーがワイン事業サステナビリティ活動の推進で強化する商品は下記となる。売上目標は、5年前の2017年から5年後の2027年までに、2017年比で約1.4倍のプラス56.4億円を掲げている。

ワイン事業サステナビリティ活動推進 強化商品
売上目標は2017年比で約1.4倍のプラス56億円が目標