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ミンティア30周年・和光堂120周年のアサヒグループ食品が2026年事業方針説明会を開催

2026年2月27日 開催
アサヒグループ食品株式会社 代表取締役社長 川原浩氏(中央)、マーケティング一部長 河口文彦氏(左)、マーケティング四部長 高橋岳春氏(右)

 アサヒグループ食品は2月27日、2026年事業方針説明会を開催し、代表取締役社長の川原浩氏らが説明を行なった。

 2025年の振り返りで、昨年9月に発生したサイバー攻撃によるシステム障害について触れた川原社長。「卸・小売、流通業者など取引先の方々に多大なご迷惑をおかけした。改めてお礼とお詫びを申し上げたい」と述べるとともに、現在は全品の出荷が再開され、物流・出荷は正常化していることを報告した。

 また、システム障害からの復旧への支援に感謝を伝える全社活動「THANKS ACTION」を3月に実施し、全国7か所でオリジナルデザインの「ミンティア」を約10万個配布すると発表した。

アサヒグループ食品の商品ブランドの紹介を兼ねたオリジナルデザインのミンティア
説明会の冒頭は配布時に着用するジャンパー姿で登壇した川原社長
3月4日、5日の東京を皮切りに、アサヒグループ食品の支社がある全国7か所で各地区2日間配布される

国内食品は多刀流による着実な成長を、グローバルは酵母・乳酸菌事業の拡大へ

酵母エキス事業などについて語る川原社長

 2026年は「国内食品事業」と「グローバル成長事業」を両輪として持続的な成長を目指す。「国内食品事業」については、4か所に点在していた研究開発拠点を2025年に豊洲(東京)と守谷(茨城)に集約しており、今後さらに新価値商品の開発や新カテゴリーの創出に力を入れていく。

2026年事業方針は国内×グローバルの両輪

「グローバル成長事業」は、酵母エキス、酵母細胞壁という2つの高付加価値素材に注力する。酵母エキスは同社の持つ世界レベルの加工技術で、食品、バイオ、健康食品、ペットフードなどに活用領域を拡大する。

 酵母細胞壁は、酵母から酵母エキスを抽出する工程で生じる殻・外壁部分で、タンパク質や食物繊維などの栄養素が含まれる。加えて腸内環境の改善や免疫活性作用のある成分を含むことが分かっている。

1966年に日本で初めて酵母エキスを開発・製品化。ビール醸造の際に出る副産物「ビール酵母」を原料としていた
世界の酵母エキス事業は右肩上がり。「背景にはナチュラル志向やアレルゲンフリー、減塩ニーズなど時代のキーワードと合致するところがある」と川原社長

 乳酸菌事業においても、国内外でのさらなる事業拡大を目指す。2025年5月にはアサヒ目黒研究所がグループ入り。2025年2月には、ADM WILD VALENCIA社と海外市場における供給契約を締結している。

機能性乳酸菌事業はアサヒグループの100年にわたるカルピス乳酸菌で培った知見がベース

 現在、世界の乳酸菌市場で需要拡大しているのが、保存や輸送が容易で健康飲料や菓子・パンなどに配合しやすいメリットのある「ポストバイオティクス(死菌)」。同社としてもこのポストバイオティクスをグローバル展開の切り札として重要視している。

2025年秋に2つの世界的な食品展示会でアワードを受賞

ブランド30周年の「ミンティア」2026年は新たな喫食習慣の創出を狙う

「マイクロストレスが増えている現代社会でミンティアを食べて、その都度リフレッシュしてもらいたい」とマーケティング一部長 河口文彦氏

 続いて登壇したマーケティング一部長 河口文彦氏は、錠菓市場売上ナンバーワンブランド「ミンティア」の2026年の取り組みについて説明した。

 1996年8月に誕生したミンティアは、それまで縦型だったものを横型に変更した2002年以降売上がアップし、2009年には100億円を突破。2017年には売上200億円を達成しており、「ミンティアブランドの成長速度が上がっていると捉えている」と河口氏。

 2025年は、サイバー攻撃という未曾有の危機がありながらも、2桁の大幅伸長によってコロナ禍前を上回る過去最高売上を記録した。

幅広い商品ラインアップが魅力のミンティア
ミンティア30周年記念デザイン

 ブランド30周年となる2026年は、新たな喫食習慣創出に取り組む。昨年に引き続き浜野謙太さんを継続起用したテレビCM放映や、リアルPRイベント、サンプリング、店頭イベントなどを実施する。

 また4月6日には「ミンティア+FOCUS クリアラムネ」を発売する。ミンティアブランド初となるぶどう糖を配合し、やさしい清涼感とラムネ風味のすっきりとした味わいが特徴のタブレットだ。

「ミンティア+FOCUS クリアラムネ」は、いつでもどこでも無理なく集中維持できる、がコンセプト

育児の迷いや悩みに寄り添う「和光堂」

品薄・欠品時に「うちの子はこれしか飲まない、食べられない」といった声を聞き、一商品、一食品というだけでなく社会的なインフラになっていることを実感したと話したマーケティング四部長 高橋岳春氏

 最後に登壇したマーケティング四部長 高橋岳春氏からは、和光堂の2026年の取り組みが発表された。

 ベビーフードや育児用粉ミルク、シニア向け食品、スキンケア商品などを展開しているアサヒグループ食品内のブランド「和光堂」は1906年に設立された和光堂薬局がはじまり。創業者の弘田博士は昭和天皇の幼少時の侍医でもある。

和光堂 商品ラインアップ

 日本は出生率の低下によって乳幼児数は減っているものの、2017年から2025年の推移を見ると、ベビーフードは120%強、育児ミルクは108%強と市場規模は伸びている。

 その背景については高橋氏は「女性の社会進出や男性の育児参加が進み、育児に対する考え方が変化してきていること。効率化や負担軽減の日常的な手段としてベビーフードをうまく活用する人が増えている」とした。

出生数が減っている一方でベビーフード・育児ミルク市場は伸びている

 同社のベビーフード出荷金額推移は2017年から2024年で約124%の伸び率でありながらも、2025年実績はサイバー攻撃によるシステム障害の影響もあって前年比9割超と前年比割れとなった。

2026年は低月齢(5か月、7か月)とプレキッズ(1歳半前後)をより深化させる

 2026年は、離乳食を開始する5か月ごろ・食事の回数が増える7か月頃の赤ちゃん向けの低月齢商品や、離乳食を卒業する1歳半以降の子供を対象とした商品に力を入れ、ターゲット層の拡大とシェアの維持を図っていく。

和光堂×フルーチェのコラボ商品「はじめてのフルーチェジュレ(いちご・もも)」は3月9日発売。パウチからそのまま飲める
軽度要介護者や食欲が低下した高齢者向けの介護食「元気のミカタ ぎゅっとカロリーゼリー」は3月9日発売

説明会に展示されていた商品

サプリメントブランド「ディアナチュラ」は3月から俳優の仲里依紗さんを広告キャラクターに起用
1杯で“しじみ120個分”のオルニチンが摂取できる「うちのおみそ汁 しじみ汁」は3月2日発売
「ミンティア+VOiCE レモンジンジャー」は大手声優事務所「アイムエンタープライズ」と共同開発商品