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キリンビール、RTDの新製品「麒麟百年 極み檸檬サワー」を発表

100年以上のビール作りで培った醸造技術を活かす

2023年2月27日 発表

2023年4月4日 発売

4月4日に発売される「麒麟百年 極み檸檬サワー」

 キリンビールは2月27日に「RTD事業戦略および新商品発表会」を開催し、RTD(ready to drink)市場の動向やキリンのRTD事業戦略の解説、新商品「麒麟百年 極み檸檬サワー」の発表と試飲が行なわれた。

RTDカテゴリーの間口拡大を狙った「麒麟百年 極み檸檬サワー」

キリンビール株式会社 マーケティング部 RTDカテゴリー戦略担当 カテゴリーマネージャー 松村孝弘氏

 発表会では、マーケティング部 RTDカテゴリー戦略担当 カテゴリーマネージャー 松村孝弘氏が、RTD市場動向やキリンのRTD事業戦略について解説した。

松村孝弘氏の発言要旨

 ウィズコロナの時代では消費マインドの変化が進み、価値を吟味し、自分が気に入れば値段が高くても買うという人が増えている。RTDとはReady to Drinkの略で、フタをあけてそのまま飲めるアルコール飲料のことで、チューハイやハイボールなどがRTDの代表だ。RTD市場は右肩上がりで成長しており、2022年までの過去10年で約2倍に拡大した。新ジャンル(第3のビール)の酒税は2023年10月に上がるが、RTDは2026年まで税率が変わらないということも追い風となり、今後も緩やかに拡大していくと予測される。また、RTDとビール類をあわせて買う客が年々増えているほか、RTD構成比も年々上昇している。こうしたRTD市場の成長に伴い、ニーズの多様化が進行し、「本格感」や「満足感」を求める傾向が高まっている。

 2023年のキリンのRTD戦略テーマはブランドと人財を磨きあげることで、そのために「氷結」ブランドを強固なものにすることと、新たな成長エンジンとなる新ブランドを育成する。「氷結」ブランドは、「スッキリとしたおいしさ」「選べる楽しさ」が特徴であり、2022年過去最高販売数量を記録した。2023年3月製造品からリニューアルを行ない、RTDカテゴリーの間口拡大に貢献するために磨きをかける。

 そして、新たな成長エンジンとして高付加価値RTDを進化させ、「お酒としての本格的なおいしさが楽しめる」価値提案により、RTDエントリーを促進することで市場拡大を実現する新商品がアルコール度数5%の「麒麟百年 極み檸檬サワー」である。麒麟百年 極み檸檬サワーは、その名前が示すようにキリンが100年かけて培ってきた伝統と技術のすべてを注ぎ込んで作られている。「麒麟百年 極み檸檬サワー」の発売日は2023年4月4日で、ターゲットはRTDエントリー層である。ビールで培った醸造技術とRTDのブレンド技術を融合し、お酒としての満足感と飲みやすさを両立している。

 コンビニなどでの市場想定価格は、350mL缶が179円、500mL缶が245円と「氷結」より少し上の価格帯となる。「麒麟百年 極みレモンサワー」の2023年の販売目標は約300万ケースで、RTD全体では約7400万ケースで、前年比+2.1%の計画である。

ウィズコロナの時代では消費マインドの変化が進み、価値を吟味し、自分が気に入れば値段が高くても買うという人が増えている
RTD市場は右肩上がりで成長しており、2022年までの過去10年で約2倍に拡大した。RTDは2026年まで税率が変わらないということも追い風となり、今後も緩やかに拡大していくと予測される
RTDとビール類をあわせて買う客が年々増えているほか、RTD構成比も年々上昇している
RTD市場の成長に伴い、ニーズの多様化が進行し、「本格感」や「満足感」を求める傾向が高まっている
2023年のキリンのRTD戦略テーマはブランドと人財を磨きあげることで、そのために「氷結」ブランドを強固なものにすることと、新たな成長エンジンとなる新ブランドを育成する
「氷結」ブランドは、「スッキリとしたおいしさ」「選べる楽しさ」が特徴であり、2022年過去最高販売数量を記録した。2023年3月製造品からリニューアルを行ない、RTDカテゴリーの間口拡大に貢献するために磨きをかける
新たな成長エンジンとして高付加価値RTDを進化させ、「お酒としての本格的なおいしさが楽しめる」価値提案により、RTDエントリーを促進することで市場拡大を実現
その新商品が「麒麟百年 極み檸檬サワー」だ
麒麟百年 極み檸檬サワーは、キリンが100年かけて培ってきた伝統と技術の全てを注ぎ込んで作られている
「麒麟百年 極み檸檬サワー」の発売日は2023年4月4日で、ターゲットはRTDエントリー層である。ビールで培った醸造技術とRTDのブレンド技術を融合し、お酒としての満足感と飲みやすさを両立している
「麒麟百年 極みレモンサワー」の2023年の販売目標は約300万ケースで、RTD全体では約7400万ケースで、前年比+2.1%の計画である

麒麟百年 極み檸檬サワー

発売日: 2023年4月4日
容量: 350mL缶、500mL缶
価格: オープン(350mL缶179円前後、500mL缶245円前後)
アルコール分: 5%

麒麟百年 極み檸檬サワー

発酵レモン果汁の開発のために41パターンもの試行錯誤を重ねる

 続いて、マーケティング部 商品開発研究所 商品開発研究所中味開発グループ主査 永井次郎氏が、新商品の「麒麟百年 極み檸檬サワー」について説明した。

キリンビール株式会社 マーケティング部 商品開発研究所 商品開発研究所中味開発グループ主査 永井次郎氏

永井次郎氏の発言要旨

「麒麟百年 極み檸檬サワー」の味覚の特徴は、お酒としての満足感と飲みやすさ(ドリンカビリティ)である。そのために、檸檬をビール酵母で発酵させた芳醇な味わいの発酵レモン果汁を開発した。より芳醇な味わいの発酵レモン果汁を開発するために、レモン果汁、酵母種、発酵条件の組合せを41パターンも試行錯誤し、最高のビール酵母発酵果汁にたどり着いた。この発酵レモン果汁には、キリンが100年かけて培ってきた伝統の発酵技術が使われている。発酵レモン果汁と皮ごと搾ったレモン果汁、香り立ちがよい果汁、複雑味を生み出す果汁、みずみずしい酸味を付与する果汁など、さまざまな果汁をバランスよく組み合わせることで、ぎゅっと詰まったレモン感を実現した。

 より芳醇な味わいの発酵レモン果汁を開発するために、レモン果汁、酵母種、発酵条件の組合せを41パターンも試行錯誤し、最高のビール酵母発酵果汁にたどり着いた。また、泡の美味しさを探究し、通常のRTD製品の約8分の1というきめ細かい泡を実現し、ビールのような味流れを創り出している。

「麒麟百年 極み檸檬サワー」に使われているビール酵母
左が発酵前のレモン果汁、右が発酵後のレモン果汁
発酵技術はキリンのものづくりの原点である
今回の新商品「麒麟百年 極み檸檬サワー」の味覚の特徴は、お酒としての満足感と飲みやすさ(ドリンカビリティ)であり、檸檬をビール酵母で発酵させた芳醇な味わいの発酵レモン果汁を開発した
より芳醇な味わいの発酵レモン果汁を開発するために、レモン果汁、酵母種、発酵条件の組合せを41パターンも試行錯誤し、最高のビール酵母発酵果汁にたどり着いた
泡の美味しさを探究し、通常のRTD製品の約8分の1というきめ細かい泡を実現した
「麒麟百年 極み檸檬サワー」は、ビールのような味流れを創り出している

 永井氏のプレゼン中に試飲の時間が与えられ、筆者も「麒麟百年 極み檸檬サワー」を試飲した。永井氏は、泡を立たせるために少し上から注ぎ始めるのがポイントと説明したが、そのとおりに注いでみたところ、ビールのようなきめ細かくしっかりとした泡の層ができ、口当たりがとても滑らかであった。一口飲んでみると、レモンの香りが際立ち、しっかりとしたレモンの味わいが感じられた。アルコール度数は5%と低めであり、口当たりもすっきりしており、食事にもあうと感じた。アルコール感も低いため、アルコールがあまり得意ではないという人にも向いているだろう。甘過ぎず、レモンの酸味と適度な苦味があり、後味に人工甘味料特有の嫌な甘味を感じることもない。一般的な缶チューハイやサワーよりも、ワンランク上の味わいであり、とても美味しいと感じた。ビールの苦さが苦手だという人にもおすすめだ。

試飲用として配布された「麒麟百年 極み檸檬サワー」
きめ細かくしっかりした泡立ちである
永井氏も一緒に試飲を行なった
発売前日の4月3日に走る新幹線の車内で特別先行試飲体験会が開催される
最後に登壇者2名によるフォトセッションが行なわれた
「麒麟百年 極み檸檬サワー」のポスター